骨盤が歪むとどうなるの?

 

骨盤は、身体の中心に位置し、上半身と下半身をつなぐ重要な役割を果たしています。骨盤が正常な位置にあると、体全体のバランスが保たれ、姿勢も安定します。しかし、骨盤が歪むと、このバランスが崩れてしまい、姿勢にもさまざまな影響が出てきます。

まず、骨盤が前に傾く「前傾」という状態があります。骨盤が前に倒れると、腰が反りすぎてしまい、背骨が過度にS字を描くようになります。この状態を「反り腰」と言います。反り腰になると、腰や背中の筋肉に余計な負担がかかり、腰痛や背中の痛みを引き起こすことがあります。また、重心が前に移動するため、立っている時や歩いている時に前のめりになりやすく、バランスを崩しやすくなります。

逆に、骨盤が後ろに傾く「後傾」の状態では、背骨が丸くなり、猫背になりやすくなります。猫背になると、肩が前に出て、胸が縮こまった姿勢になります。この姿勢では、呼吸が浅くなりやすく、肩こりや首の痛みを引き起こすことがあります。また、見た目にも疲れて見えたり、自信がないような印象を与えてしまうことがあります。

さらに、骨盤の左右の高さが異なる「左右の歪み」があると、体全体のバランスが崩れ、片方の足にだけ負担がかかりやすくなります。これにより、足の長さが違うように感じたり、歩き方が不自然になったりします。左右の歪みが続くと、膝や足首、さらには腰や背中にも痛みが出ることがあります。

骨盤の歪みは、ただ単に姿勢を悪くするだけでなく、体のあちこちに影響を及ぼします。例えば、骨盤が歪むことで、内臓の位置や働きにも影響が出ることがあり、便秘や消化不良といった症状が現れることもあります。また、体全体の血流やリンパの流れが悪くなるため、冷え性やむくみを引き起こすこともあります。

骨盤の歪みは、普段の生活習慣や姿勢の癖、運動不足などが原因で起こることが多いです。例えば、長時間同じ姿勢で座っていることが多い人や、片方の肩にだけバッグをかける癖がある人は、骨盤が歪みやすいです。

だからこそ、骨盤の歪みを防ぐためには、日常生活での姿勢に気をつけることが大切です。適度なストレッチやエクササイズを取り入れ、骨盤周りの筋肉をしっかりと支えるようにすることで、姿勢を改善し、体全体のバランスを保つことができます。

このページの作成者について

著者:和田俊二

~略歴~

早稲田摂陵高校~明治東洋医学院

業界歴33年。学生生活最後の年に交通事故に遭い大怪我をした経験があり、患者の立場になってみて、今まで以上に「結果の出せる施術」を追求する。交通事故の経験は痛みを感じにくい動作やセルフケアの研究につながる。漢方薬店を併設し東洋医学のトータルケアが可能な施術所を設立。思考錯誤を繰り返し開発した「スイッチ鍼法」は特許庁より商標登録の許可を受ける。

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