頸椎の歪みを放置するとどうなる?頭が傾いている人は要注意。

 

頸椎は、首にある7つの骨から構成されており、脳から体に指令を伝える大切な通り道である脊髄を守っています。この脊髄からは、全身に向かって神経が伸びており、脳と体の各部分が情報をやり取りするための「電線」のような役割を果たしています。例えば、手を動かす指令や、足の冷たさを感じる感覚など、すべて脳からの信号が神経を通じて伝えられています。

しかし、頸椎が何らかの理由で歪んでしまうと、この大事な脊髄や神経が圧迫され、信号がうまく伝わらなくなることがあります。頸椎の歪みは、長時間の悪い姿勢や、スマホやパソコンを使うときのうつむいた姿勢、寝違えなどが原因で起こりやすいです。また、事故やケガで突然の衝撃を受けることでも頸椎がずれることがあります。

頸椎が歪むと、周囲の筋肉や靭帯も緊張しやすくなり、首や肩のこり、頭痛などが発生します。さらに、神経が圧迫されることで、脳からの信号が途中で遮られたり、正確に伝わらなかったりすることがあります。これが、痛みやしびれとして現れる原因です。特に、頸椎からは肩や腕、背中に向かう神経が多く通っているため、頸椎の歪みがこれらの部位に直接的な影響を与えます。

例えば、腕や手がしびれる、肩が重く感じる、背中に鈍い痛みがあるといった症状が出ることがあります。これらの症状は、頸椎の歪みによって神経が圧迫され、信号の伝達が妨げられているために起こります。さらに、頸椎の歪みが長期間続くと、神経への圧迫が慢性的になり、症状が悪化する可能性もあります。

要するに、頸椎が歪むと、脳から体に信号を送る神経が圧迫されたり、引っ張られたりして、体のさまざまな部位に不調が生じます。痛みやしびれ、筋肉のこわばりといった症状が出るのは、神経伝達がスムーズに行われなくなるからです。だからこそ、頸椎の歪みを改善し、神経への圧迫を取り除くことが、これらの症状を緩和するために重要なのです。

このページの作成者について

著者:和田俊二

~略歴~

早稲田摂陵高校~明治東洋医学院

業界歴33年。学生生活最後の年に交通事故に遭い大怪我をした経験があり、患者の立場になってみて、今まで以上に「結果の出せる施術」を追求する。交通事故の経験は痛みを感じにくい動作やセルフケアの研究につながる。漢方薬店を併設し東洋医学のトータルケアが可能な施術所を設立。思考錯誤を繰り返し開発した「スイッチ鍼法」は特許庁より商標登録の許可を受ける。

肩こりについて詳しくはこちら

この記事に関する関連記事

和田はり灸院