起立性調節障害の謎に迫る

 

1)起立性調節障害で通学できなくなったA君

2)起立性調節障害とは

3)治療

4)院長(和田)の考え

5)マスクと起立性調節障害の関係

6)A君の経過

7)季節の変わり目に注意

 

1)起立性調節障害で通学できなくなったA君

A君は新学期が始まってから、朝起きると頭がフラフラする、お腹が痛い。という症状で通学できなくなりました。

病院で検査を受けても、どこにも異常はないとのことで、何か他の方法はないか探していて当院にご来院いただきました。

 

2)起立性調節障害とは

自律神経の機能が低下し、循環器系の調節がうまくいかなくなることが原因です。人は立ち上がるときに自律神経の一種である交感神経が重力によって血液がたまってしまう下半身の血管を収縮さ心臓へ戻る血液量を増やし、血圧を維持しています。

この交感神経の働きがないと、心臓へ戻る血液量が減少血圧が低下・脳血流が低下してめまいや動悸、失神などの症状が引き起こされます。

 

3)治療

当院に来院される起立性調節障害と診断された方にお聞きしていると、他の問題がない場合は投薬による治療は行われていないようです。生活環境を整える、心理療法などが行われます。併用する形で鍼灸や手技療法などの代替医療のニーズがあるようです。

 

4)院長(和田)の考え

今まで見てきたこの症状の方は胸郭平べったい、左右で厚みが違う、猫背などが多い胸郭の運動が制限されると横隔膜の収縮も影響がでるその結果、酸素の取り入れも不十分になります。脳への酸素供給も不足して脳の慢性炎症の原因のひとつになっているのでは?。と考えています。自律神経の中枢は脳にありますので、自律神経にも影響するはずです。

脳の炎症が起こっていることは、PET(陽電子放射断層画像法)を用いてミクログリアという脳内の免疫細胞の活性化を調べるとわかるそうです。

また、この疾患になられる方は敏感な方が多く、日中は交感神経が過剰になっていて、反対に睡眠中はその反動で副交感神経が過剰になりすぎていて、朝その切り替えがスムーズにいかなくなってしまっているのではないでしょうか。

 

5)マスクと起立性調節障害の関係

この症状で来院される方は1年に2〜3人くらいでしたが、去年くらいから月に1人くらいのペースで来院されています。ちょうど外出中はずっとマスクをしなければいけなくなった時期と重なっています。ここで、特にマスクをするなと言っているわけではありませんし感染予防の観点からは推奨されるものだと思っていますが、マスクによって通常の呼吸が妨げられているのも原因のひとつかもしれません。

 

6)A君の経過

A君の初回時の所見では胸郭の厚みの左右差が顕著でした。自覚症状は朝頭がフラフラする、お腹が痛くなる、便秘しているでした。

6回目の施術後は姿勢は改善されてきて、便秘もなくなりましたが、朝のふらつきとお腹が痛くなる症状は続いていて現在(2021年11月現在)も施術継続中です

 

7)季節の変わり目に注意

朝晩の気温の変化が激しい時期はもともと自律神経が乱れ気味の人はその変化についていけずに調子を崩される方が多くなります。敏感な方や思い当たる事のある方は、夜更かしなどせずに規則正しい生活や体をリラックスさせる時間を作りましょう。

 

 

このページの作成者について

著者:和田俊二

~略歴~

早稲田摂陵高校~明治東洋医学院

業界歴31年。学生生活最後の年に交通事故に遭い大怪我をした経験があり、患者の立場になってみて、今まで以上に「結果の出せる施術」を追求する。交通事故の経験は痛みを感じにくい動作やセルフケアの研究につながる。漢方薬店を併設し東洋医学のトータルケアが可能な施術所を設立。思考錯誤を繰り返し開発した「スイッチ鍼法」は特許庁より商標登録の許可を受ける。