自律神経を整える

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1)交感神経が高まると

2)副交感神経が高まると

3)意図的にコントロール

4)自律神経測定

5)施術の強弱

6)自律神経に良い食べ物

7)飲酒の影響

 

1)交感神経高まると

交感神経が働きすぎるとアドレナリンという神経伝達物質が分泌され血管が収縮して低酸素、低体温になります。組織の老化がすすみ、しみ、しわ、くすみ、動脈硬化などを引き起こします。この状態が続くと副交感神経の低下しはじめ免疫力低下、排泄分泌機能低下、組織に老廃物が蓄積して肩こり、腰痛、頭痛、膝の痛み、40肩50肩などの原因となります。

 

2)副交感神経が高まると

副交感神経が働きすぎるとアセチルコリンという神経伝達物質が分泌されリンパ球が増加して抗原に反応しやすくなります。花粉症、喘息、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患の原因となります。

 

3)意図的にコントロール

交感神経や副交感神経の働きを日常生活の工夫でコントロールできれば上記の疾患の改善や予防に役立つのではないでしょうか?

散歩やジョギングなどの運動、人との会話をすると体がアクティブになり交感神経が高まります。

休憩、睡眠、入浴、深呼吸などでは体がリラックスして副交感神経が高まります。

これらを日常生活のなかで上手に取り入れていけば自律神経の状態をよくしていくことができるはずです。

 

4)自律神経測定

自律神経の活動の度合いや交感神経や副交感神経のバランスを測定することができる医療器具があります。当院も導入していて、導入直後はほとんどの患者さんの自律神経を測定させていただきました。その時は以外にも交感神経や副交感神経のどちらかに偏っているというよりも、自律神経そのものの活動が低下している人がたくさんおられました。体質的に冷え性で、か細いタイプの方はだいたいその傾向にありました。

 

5)施術の強弱と自律神経

強い施術は交感神経を高め、弱いソフトな施術は副交感神経を高めます。上記の冷え性で活性が低いタイプの人は強めの施術で元気になって調子がよくなることが多いです。敏感な人や神経質な人は交感神経が高まっているので弱い施術が適しています。間違ってもこのような人に強い施術をしてしまうと、2回目はありません。

 

6)自律神経に良い食べ物

トマトにはリコピンやGABAなどが含まれています。リコピンには抗酸化作用がありGABAはリラックスさせる働きがあります。体の中に活性酸素が過剰になると様々な疾病を引き起こします。抗酸化物質を含む他の食品に、緑黄色野菜、ナッツ類、オリーブオイル、えごま油、アマニ油などがあります。

バナナには幸せホルモンと言われているセロトニンの材料となるトリプトファンが含まれます。セロトニンは脳内物質のノルアドレナリンやドーパミンの働きを抑制し、自律神経のバランスを整えます。ストレスや疲労でセロトニンの分泌量は減少します。トリプトファンを含む食品は他に乳製品、大豆製品、イワシなどがあります。

 

7)飲酒の影響

睡眠の質を高めることは自律神経の働きをよくするためには必要です。寝酒は交感神経を高め睡眠の質を下げます。寝つきが良くなったとしても熟睡できません。参考までにアルコールの適量を記載します。ビール500ml、日本酒1合、ワイン グラス1~2杯、酎ハイ500ml、焼酎110ml、ウイスキー60ml。お酒は、ほろ酔い程度にしましょう。

 

このページの作成者について

著者:和田俊二

~略歴~

早稲田摂陵高校~明治東洋医学院

業界歴31年。学生生活最後の年に交通事故に遭い大怪我をした経験があり、患者の立場になってみて、今まで以上に「結果の出せる施術」を追求する。交通事故の経験は痛みを感じにくい動作やセルフケアの研究につながる。漢方薬店を併設し東洋医学のトータルケアが可能な施術所を設立。思考錯誤を繰り返し開発した「スイッチ鍼法」は特許庁より商標登録の許可を受ける。

和田はり灸院